自作の調整式スタビリンクを作ってみた【乗り心地に効果があるのか】
スタビリンクを調整式にする必要性
車高調やダウンサス等で車の車高を下げた場合にスタビリンクを調整式にする必要が出てきます。
車高を下げたのに純正のスタビリンクのままだと、スタビライザーの角度が上がってしまったり下がってしまったりすることがあります。
一般的にスタビライザーはコーナリング中にのみ作用する
スタビライザーが純正でついていた位置よりも角度がついてしまうと、停止状態や真っすぐ走っているだけでもスタビライザーが効いている状態と同じになってしまいます。
ということは常に突っ張っている状態になるので乗り心地が悪化してしまうことになります。
スタビリンクを長くするか短くするか
スタビライザーの角度が上がるのか下がるのかは車のスタビライザーの取り付け部によって変わってくるので車によって異なります。
私の場合はストラットサスペンションなので純正よりもスタビリンクを長くする必要がありました。
要は車高を下げたことで変わってしまったスタビライザーの角度を純正の位置関係に戻してあげるのが調整式スタビライザーの役目です。
この写真は車高調に純正スタビリンクを取り付けた様子です。
スタビライザーが持ち上がってしまっているのが分かると思います。
今回は調整式スタビリンクを自作して持ち上がってしまったスタビリンクを水平に戻してみようと思います。
スタビリンクの長さを決める
まず長さを決める必要があります。
純正のスタビリンクを取り外し、あと何ミリ長く(短く)すればスタビライザーが水平になるのか長さを測ってください。
例:純正スタビリンクが100ミリとする
水平になるのにあと30ミリ長く(短く)する必要がある場合
130ミリ(短くする場合は70ミリ)の長さのスタビリンクを用意する必要がある。
スタビリンク自作に必要な物
今回はリア左右のみ取り付けしたのでスタビリンク2本分の材料です。
基本的にモノタロウで揃えましたが、ホームセンターやアマゾン等でも揃うと思います。
THK リンクボール
写真右側の4つ
スタビリンク取り付け部にTHKというメーカーのリンクボールを使います。
ネジ部の大きさは車によって異なるので純正スタビリンクと同じ大きさの物を選んでください。
私の場合は、ネジ部がM10だったので「BL10BD」という型番の物を選びました。
ちなみに某メーカーの調整式スタビリンクもこの部品が使われていました。
ちなみに値段は1個数百円です。
スタッドボルト
写真左側の2本
本来の使い方とは違いますが、ネジが切ってある棒が欲しかったのでスタッドボルトを選びました。
リンクボールと同じ太さの物を選んでください。
私の場合はM10のリンクボールなのでM10のスタッドボルトを選びました。
スタッドボルトの長さの決め方ですが、まず初めに決めたスタビリンクの長さを基準に決めます。
リンクボール自体の長さも考えてスタッドボルトの長さを決める必要があります。
ある程度なら調整式なので長さを変えられますが。
ナット
リンクボールとスタッドボルトと組み合わせる時と、スタビリンクを車体に取り付ける時に使います。
車体に取り付ける際、汎用のナットを使う場合は、緩み対策としてワッシャーとバネワッシャーも念の為入れてください。
純正のナットを使っても良いと思います。
部品を組み合わせて完成
必要な部品を全て組み合わせるとこのような感じになりました。
錆対策の為に念のためナットを塗装しています。
長さを調整する場合はリンクボールを固定しているナットを緩めた後に、リンクボールを回すと長くしたり短くしたりできます。
車体に取り付ける
完成したスタビリンクを車体に取り付けてみました。
作業が夜になってしまったので見にくい写真ですいません。
補助で線を入れましたが、純正のスタビリンクの写真と見比べると、スタビライザーが水平になっているのが分かると思います。
まとめ
- スタビライザーの位置が純正の位置関係に近づいたことで段差での突き上げ感が減った
- 乗り心地が少し良くなった
- 調整式に変えたことも大きいが、単純に純正スタビリンクのボールジョイントが劣化していた可能性もある
- 今回はカスタムの方向で作ったが、今後古い車などでスタビリンクが廃盤になったとしても作れそう